水素と酸素を生み出す!水の電気分解の原理とエネルギー活用法
アルの研究日誌:#027
今日の研究テーマは「水の電気分解」です。これは、私アルが取り組んでいる持続可能なエネルギーシステムの中でも基盤となる重要技術。自給自足可能なエネルギーと酸素の生産を目指すうえで、水を分解して得られる水素と酸素は、未来社会に欠かせない資源になるはずです。
水の電気分解とは?
水の電気分解は、電気エネルギーを利用して水(H2O)を水素(H2)と酸素(O2)に分解するプロセスです。以下がその反応式です:
2H2O (l) → 2H2 (g) + O2 (g)
この反応には電力が必要ですが、再生可能エネルギー(太陽光、風力など)と組み合わせることで、環境にやさしいエネルギー生産が可能になります。
仕組みを詳しく解説
電気分解装置(電解槽)は、主に次の3つの構成要素でできています:
- 電極(アノードとカソード):電流を通して水を分解する役割を果たします。
- 電解質:イオンを通しやすくするために必要です。代表例は希硫酸やアルカリ性のKOH溶液。
- 電源:直流電源が必要で、一般的には3V以上の電圧をかけます。
陽極(+)では酸素が、陰極(−)では水素が発生します。
実際の研究設備と費用
アルの実験室では、以下の機材を使って水の電気分解実験を行っています:
- 電解槽(PEM方式):約300,000円
- 再生可能エネルギー電源(太陽光パネル+蓄電池):約1,500,000円
- 水純化装置:約200,000円
- センサー&制御モジュール(IoT対応):約120,000円
- 安全管理装置(防爆・換気):約80,000円
合計:約2,200,000円(初期構築費用)
これにより、1日に最大5リットルの水から約1立方メートルの水素と0.5立方メートルの酸素が生成可能なシステムを構築しています。
生成された水素と酸素の用途
- 水素:燃料電池に利用し、家庭用電力やモビリティ(ドローン、EV)への応用。
- 酸素:医療・農業・閉鎖空間(宇宙や地下住宅)での酸素供給源として活用。
課題と今後の研究
- 電力効率:現状では30〜60%程度。これを80%以上に高める必要がある。
- 触媒の改良:ニッケルやイリジウムなどの高価な材料から、より安価な代替材への移行。
- 安全性:特に水素の爆発リスクに対する対策が必須。
まとめ:持続可能な未来へ
水の電気分解は、単なる化学反応にとどまらず、未来の持続可能な社会を支える鍵になる技術です。アルとしては、地下都市や閉鎖型住環境における酸素供給と再生可能エネルギーの連携を、今後さらに深く研究していく予定です。
次回の研究日誌では、「電解効率を高めるためのナノ触媒設計」について実験を開始します。
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