レコード製作者の著作隣接権の『貸与権(たいよけん)』とは? ①

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著作権とは
画像出典:Pixabay

著作権法という法律があります。

『著作権』という権利は「創作した著作物が勝手に他人に使われてしまって他人が報酬を得るようなことが無いように、使用する場合は創作した人に許必ず承諾を得ないといけませんよ」っていう決まりです。

創作した人を『著作者』といい、創作されたものを『著作物』っていいます。

こんな感じで著作者の権利を守るのルールがいっぱい書かれているのが『著作権法』です。

そして、今回紹介するのは著作権法の中の『著作隣接権』という権利です。

『著作隣接権』とは、直接著作物の創作をしているわけではないのですが「著作物の伝達に重要な役割を果たしている」ので著作権と似た権利を与えますっていう権利です。

どんな方が『著作隣接権』の対象で、どんな権利が与えられているかといいますと、こんな感じになっております。

この図の黄色く囲っている部分の『レコード制作者』の『許諾権(きょだくけん)』の中の『貸与権(たいよけん)』について紹介していこうと思います。

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レコード製作者の『貸与権(たいよけん)』の条文は何て書いてあるの?

レコード製作者の『貸与権(たいよけん)』について、まずは著作権法の条文ではどう書いてあるか見てみましょう。

第三節 レコード製作者の権利  第九十七条の三(貸与権等)

レコード製作者は、そのレコードをそれが複製されている商業用レコードの貸与により公衆に提供する権利を専有する。

 前項の規定は、期間経過商業用レコードの貸与による場合には、適用しない。

 貸レコード業者は、期間経過商業用レコードの貸与によりレコードを公衆に提供した場合には、当該レコード(著作隣接権の存続期間内のものに限る。)に係るレコード製作者に相当な額の報酬を支払わなければならない。

 第九十七条第三項の規定は、前項の報酬を受ける権利の行使について準用する。

 第九十五条第六項から第十四項までの規定は、第三項の報酬及び前項において準用する第九十七条第三項に規定する団体について準用する。この場合においては、第九十五条の三第四項後段の規定を準用する。

 第一項に規定する権利を有する者の許諾に係る使用料を受ける権利は、第四項において準用する第九十七条第三項の団体によつて行使することができる。

 第五項の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第五項中「第九十五条第六項」とあるのは、「第九十五条第七項」と読み替えるものとする。

著作権法e-Gov法令検索

条文が長いんですよね・・・・。

全部で7つの決まりが書いてあります。

まず『貸与(たいよ)』っていうのは貸すって事です。

つまりこの場合レンタルです。

音楽のレンタル、つまり『CDのレンタル店』に対する規制といいますか、ルールを決めておこうっていうことですね。

ちょっと細かく見ていきましょう。

レコード製作者の『貸与権』の条文の言葉を簡単にしてみよう!

条文の言葉って読みづらい・・・。

分かりにくい。

一個一個の言葉を簡単にしていってみようかと、それで条文の意味が分かりやすくなればいいなって事でやってみます。

とりあえず、今回理解するのは『レコード製作者の権利 第九十七条の三(貸与権等)』ですのでこの条文でよくわからない語句の意味を調べて一覧にしてみました。

これを見ながら条文の1項から見ていきましょう!

著作権法の第97条の3(貸与権等)の1項って何が書いてあるの?

全部で1~7項あるんですが、まず1項を読み解いていきたいと思います。

出来るかな・・・。

とにかく1項はこんな感じです。

『レコード製作者は、そのレコードをそれが複製されている商業用レコードの貸与により公衆に提供する権利を専有する。』

さあ、これをですね。

分からなかった語句は事前に調べてありますから。

それを見ながら、このわけわからん文を私が理解できる内容にまでレベルを下げていきたいと思います。

私が理解できるレベル、そう、小学生低学年レベルの理解力!!

この理解力でも理解できる文に変えさせて頂きます。

私用に変えていきますので、多少ざっくりでいきますのでとにかくざっくりですのでご了承ください。

色々書いてる間に条文忘れました。

『レコード製作者は、そのレコードをそれが複製されている商業用レコードの貸与により公衆に提供する権利を専有する。』これです。

これをざっくり簡単にするとこうなるのではないでしょうか!

『CDのレンタルなどを行う者は、CD製作会社に許可を取らなければ違法となる。』

勝手に私が造ったCDをレンタルして儲けてんじゃないわよおおおおお。

って事でしょう。

そうならないための法律規定って事ですね。

著作権法の第97条の3(貸与権等)の2項って何が書いてあるの?

もう1項くらいいっておきますか・・・。

では、著作権法の第97条の3(貸与権等)の2項についていってみましょう。

『前項の規定は、期間経過商業用レコードの貸与による場合には、適用しない。』

これが条文です。

前項の規定とは、先ほど紹介した『CDのレンタルなどを行う者は、CD製作会社に許可を取らなければ違法となる。』これです。

これを適用しない、つまり許可なくレンタルOK!っていう条件があるよって事ですね。

その条件はこちら

『期間経過商業レコードの貸与』これですね。

『期間経過CDのレンタル』って事でして、期間経過CDって何でしょう。

これも決まりがあるんですよ~。

調べましたらこんな決まりがあります。

『期間経過商業レコード』とは『発売から1年が経過して貸与権が消滅した商業用レコード』なのだそうです。

つまり、発売から1年が経過していれば貸与権が消滅するのでレンタルOKって事ですね。

つまり条文をざっくり簡単にするとこうなります。

『発売から1年が経過したCDは許可なくレンタルして良いよ』

これですね。

まとめ

レコード製作者の『貸与権』はどんな内容?

著作権法の第97条の3(貸与権等)の1項・2項をざっくり簡単にするとこうなります。

① 1項 CDのレンタルを行う者は、CD製作会社に許可を取らなければ違法となる。

② 2項 発売から1年が経過したCDは許可なくレンタルして良い。

今回は1・2項となります。

全部で7項ありますから、残りは次回紹介していきたいと思います。

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