著作権法の中に『著作物の創作者ではなくても』著作権のような権利を与えられている方や団体、会社などがあります。
『著作物の伝達に重要な役割を果たしている事』に対して、「著作隣接権」という権利が特別に与えられています。
その権利を与えられている個人、団体、会社などは、大きく4種類に分けられます。
今回はその中の一つ『有線放送事業者』について詳しく紹介していこうと思います。
『著作隣接権』の権利者は、主に4種類
まず『著作隣接権』が与えられている4種類を紹介しておきます。
個人、会社、団体などなど色々ですが、図にしますとこんな感じになっています。
『実演家』『レコード製作者』『放送事業者』『有線放送事業者』の4種類の職種の方々に著作権と似たような権利が与えられているという事ですね。
この中で今回は『有線放送事業者』とは?について詳しく調べていきたいと思います。
著作隣接権者の有線放送事業者の『放送』って何?
まず有線放送の『放送』からいきましょう。
ややっこしいんで、有線はちょっと置いておいて、『放送』ってなあに?からいきましょう。
著作権法でいう『放送』とは、番組が「常に受信者の手元まで届いている」ような送信形態のものであり、テレビ放送やラジオ放送の事、インターネットでの配信は対象外。
つまり、『放送』とは今のところ、テレビとラジオ放送の事。
こう覚えましょう。
今のところインターネット関係は入ってないそうです。
著作隣接権者の有線放送事業者の『有線放送』って何?
先ほど『放送』は分かりました。
テレビとラジオの放送の事でしたね。
では『有線放送』とは?
テレビとラジオの有線放送って何よ?
テレビ何て大体、無線じゃなくて有線で繋がってますよね。
同軸ケーブルと呼ばれる有線で繋がってるじゃん、じゃあテレビは全部有線放送じゃん!って思ってたんですけど違いました・・・。
まずラジオから、ラジオは電波をアンテナで拾って聞きます。
車のラジオとか、有線ではなく無線の電波を受信して聞いてます。
ラジオは、有線・無線の区別がつきそうです。
では、テレビは?全部有線じゃんって思っていたんですが・・・。
確かに家の中はテレビから壁へ同軸ケーブルを伸ばして繋げています。
しかし、その先は?
屋根の上のアンテナでしたよ~。
忘れてましたよ、そういえばテレビってアンテナで受信してましたね。
何かアンテナの角度で映らなくなるとかありましたねそういえば・・・。
という事で、屋根とかベランダにアンテナくっつけて見れるようになるのが無線テレビ!
無線テレビは「地上波テレビ」「衛星放送」。
有線放送は、アンテナで受信するのではなく、同軸ケーブルや光ファイバーケーブルで放送局から自宅を繋いでみるテレビって感じです!
テレビ・ラジオの放送の種類をもうちょい詳しく説明
テレビ放送とラジオ放送の種類は、結構複雑でこんがらがります。
ですので、図にしてみました。
まずは、テレビ放送の種類一覧図です。
テレビはこんな感じです。
あ~なんとなく知ってた聞いたことあったよって感じですよね。
続いてラジオはもうちょっとシンプルです。
こんな感じ。
ラジオって種類があったんだ・・・・。
って感じですよね。
あったんですよ。
著作隣接権者の『有線放送事業者』に与えられてる権利って何?
ようやく、著作隣接権に戻っていきます。
では、著作隣接権では『有線放送事業者』のどんな権利を守っているのでしょうか?
ざっくりこんな感じになっています。
① 無断で複製されない権利。
② 無断で再放送・有線放送されない権利。
③ 無断でインターネットに流されない権利。
④ 無断で超大型テレビで公衆に見せさせない権利。
超大型テレビってどんなもの?って感じですが、54インチ以下のテレビですと家庭用テレビとみなされるというふわっとした考えがあるそうです。
インチをチェックしましょう。
ただしラジオの場合は、画面の大きさで家庭用と判断できないので、著作権の許可を取得済みの『有線ラジオ放送』サービスを契約して、お店で流すという手配が必要です。
まとめ
著作権法の『著作隣接権』で決められている『有線放送事業者』に与えられている権利とは?
1⃣ 『放送』とは、番組が「常に受信者の手元まで届いている」ような送信形態のものであり、テレビ放送やラジオ放送の事、インターネットでの配信は対象外。
2⃣ 『有線放送』とは、アンテナで受信するのではなく、同軸ケーブルや光ファイバーケーブルで放送局から自宅を繋いで観るテレビ。
3⃣ 与えられている権利は?『無断で複製されない権利』、『無断で再放送・有線放送されない権利』、『無断でインターネットに流されない権利』『無断で超大型テレビで公衆に見せさせない権利』
ざっくり紹介するとこんな感じの決まりになっています。
上記のような『著作隣接権』の権利がありので、商業用でテレビ・ラジオ放送を使用するには許可が必要なんですね。
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