著作人格権という権利があります。
著作人格権というのは、著作物を創作した著作者がもつ権利です。
著作者の『名誉や感情を守る権利』と言われています。
誰かに譲ったり出来ない著作物にずーっとくっついてくる著作者のみが持てる権利です。
その『著作人格権』に対して損害賠償が出来るのか?慰謝料をとれるのか?というのを調べていきたいと思います。
著作権法の著作権のざっくりの図がこちら
著作権をとりあえずザックリ表したのがこの図です。
著作権の中に細かな権利が詰まっているという感じです。
これから紹介する『著作人格権』がどこにあるかといいますと、図の左っ側です。
著作権者には無くて、譲ったり出来ない『著作者』がずっと持ち続ける権利って感じです。
『著作人格権』の権利の内容をざっくり紹介しますとこんな感じになります。
① 公表前の自分の著作物に対して、公表するかしないかを決定できる権利。
② 自分の著作物を公表する時に、著作者名を表示する・しない、表示するとすればどんな名前で出すかを決定できる権利。
③ 自分の著作物の内容やタイトルを、無断で変更・切除等されない権利。
大体この3つの権利が書かれていまして、これが侵害された場合の慰謝料はどうなるの?って事です。
これを踏まえて次に行きましょう。
著作者は著作人格権を侵害されたら慰謝料を求めれるの?
『慰謝』とは「なぐさめていたわる、同情や、すまないと思ってなぐさめる」ことらしいです。
なるほど。
『慰謝料』とは、それをお金で払って頂こうって事ですね。
『著作人格権の侵害』って事は、著作物を勝手に公表されたり、勝手に変更されたり、っていう行為をされた時って事です。
その時に慰謝料請求できるのか。
著作権法の条文ではどういう風に記載されているか見てみましょう。
著作権法の著作人格権の慰謝料について条文では何が書いてあるの?
著作権法の損害賠償・慰謝料についての条文はこんな感じになっています。
第百十五条(名誉回復等の措置)
著作者又は実演家は、故意又は過失によりその著作者人格権又は実演家人格権を侵害した者に対し、損害の賠償に代えて、又は損害の賠償とともに、著作者又は実演家であることを確保し、又は訂正その他著作者若しくは実演家の名誉若しくは声望を回復するために適当な措置を請求することができる。
著作権法e-Gov法令検索
これは短い条文で尚且つわかりやすくシンプル!!
素晴らしい。
何が書いてあるかと言いますと、『損害賠償の請求も出来ますし、名誉若しくは声望を回復するために適当な措置を請求する事も出来る』。
こんな感じの事が書かれています。
損害賠償というのはいわゆる慰謝料ですから、著作人格権の侵害でも慰謝料請求は出来ます!!って事です。
名誉回復に対する措置でお金を請求しても良いって条文に書かれてるんですね・・・・。
慰謝料について勘違い!
第115条は名誉回復措置の請求で慰謝料は入って無いってコケ!
損害賠償請求は民法709条の不法行為が根拠になっていて、著作権や著作者人格権を侵害したもの(不法行為者)に対して損害賠償ができる規定だそうだコケ!!
更に・・・・。
『損害賠償には金の損害と心の損害があって、心の損害賠償のことを一般に慰謝料と呼ぶ』
『不倫や肖像権侵害の慰謝料も不法行為』
難しすぎる・・・・・。人類の方ってやつは・・・・。
著作権法ではその損害賠償金をどう算出するか、その計算方法の推定規定があるそうですコケ。
まとめ
本日の内容をまとめるとこうなります。
① 著作者人格権の侵害、名誉棄損の行為に対して、慰謝料の請求も出来ますし、名誉若しくは声望を回復するために適当な措置を請求する事も出来る。(著作権法115条)
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