著作権法とは、創作した著作物を他人に勝手に使用されないようにするルールが記載されたものです。
つまり著作権法で著作物って認めてもらわないと他人に勝手に使用されちゃうわけですね。
守ってもらえないんです。
では、著作権法で守ってくれる著作権とはどんなものか。
こんな規定があります。
『著作物は思想又は感情で創作的に表現されたもの。』
『単なる事実やデータは著作物にならない。』
こうなっています。
しかし、そうなりますと『単なる事実やデータ』は他人が使いたい放題!
やったね!
このデータの時代にゆっる~、日本ゆっる~ってなっちゃいます。
それはちょっとおかしいんじゃないかなって事で『データベースの著作物』という枠が設けてあります。
今回はその『データベースの著作物』って何ぞや?について紹介していこうと思います。
データベースの著作物とは?著作権法の条文ではどうなってる?
まずは著作権法の条文から見ていきましょう。
いったい条文には『データベースの著作物』について何て書いてあるのか。
こうなっています。
(データベースの著作物) 第十二条の二 データベースでその情報の選択又は体系的な構成によつて創作性を有するものは、著作物として保護する。
2 前項の規定は、同項のデータベースの部分を構成する著作物の著作者の権利に影響を及ぼさない。
著作権法e-Gov法令検索
こんな感じになっています。
ただこれだとちょっとわかりにくいです。
「データベースでその情報の選択又は体系的な構成によつて創作性を有するもの」
ここなんかよくわかりません。
は?
ってなります。
これをですね簡単にざっくりにしますとこうです。
① 「データベース」とはパソコンで検索できるデータの集合体。
② 「体系的な構成」とは、データ保存の書式・仕様・キーワード・フォーマットなど。
③ データベースの保存データが創作性を有するものは、著作物として保護する。
④ 「データベース」に保存しているデータ自体が著作物でも良い。
⑤ 「データベース」の全体をコピーするような場合には、データの個々の著作物すべての著作権者の了承とデータベースの著作権者の了承を得なければならない。
こうなっています。
いや~これでもわかりづらいんですよ。
何が分かりづらいって創作性のあるデータって何だよ?
ここです。
データベース著作物になるか、ならないか、分かりづらい
「創作性のあるデータ」と「ただ保存されただけのデータ」の判断がよくわかりません。
見えないし。
こんなはっきりしないふわっふわ規定で、一生懸命集めたデータを、創作性がないから使いたい放題ってされたらやめたくなります。
人間やめたくなりますね。
何になろう、道徳心を捨てたけものにな・・・・。
えっと。
せっかく集めたデータが守ってもらえなかったら誰もやらなくなります。
これでは、文化の発展もへったくれもないんです!
ですので、著作権法で漏れた部分については、民法の不法行為として裁くのだそうです。
なるほど、著作権法ではなく民法で守るのね。
さすがだね、ああよかった・・・。
まとめ
今回紹介した内容をまとめてみました。
データベースの著作物とは?
① 「ただ保存されたデータ」は著作物にはならないが、データベースに保存されたデータの書式・フォーマットなどに創作性があれば「データベースの著作物」として著作物と同じく保護される。
② データベースの全体をコピーするような場合には、保存してるデータの「個々の著作物すべての著作権者の了承」と「データベースの著作権者の了承」の両方を得なければならない。
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